闘いは無用と言う勿れ

 

Say not the Struggle nought Availeth

by Arthur Hugh Clough

 

闘いは無用と言う勿れ

アーサー・ヒュー・クラフ 

 

訳者より:チャーチルが1941年4月27日に放送されたアメリカ国民向けの演説の結びに引用した詩です。引用されたのは後半部分です。作者アーサー・ヒュー・クラフ(1819-1861)はチャーチスト運動(選挙権拡大運動)が政府の弾圧によって失敗した後にこの詩を書いた、とする分析があります。
原文:https://www.poetryfoundation.org/poems/43959/say-not-the-struggle-nought-availeth

 

 

 

闘いは無用と言う勿れ

 

 

闘いは無用という勿れ、

     労苦も傷も空しく、

敵は弱りも、衰えもしない、

     そして変わったものは何もない、などとは。

 

希望が裏切られるなら、恐怖だって裏切るかもしれない;

     あの煙の向こう側で、

今まさにあなたの仲間たちは栄光を追い、

     そして、あなた抜きで勝利を収めているかもしれない。

 

くたびれた波は寄せて空しく砕け

     苦しい一インチの前進もここには見られない、

しかし入り江と瀬戸のはるか彼方から、

     大海原は静かに押し寄せてくる。

 

東の窓だけではない、

     日の出るとき、明るくなるのは、

目の前を太陽はゆっくりと、なんとゆっくりと上っていくことだろう、

     しかし西を見よ、大地は既に輝いている。

 

 

2022.8.27