The Captain 船長

 

The Captain 船長

 

恐怖だけで人を支配する人は
 ひどい悪事を行なっているのです。
それは大変深刻な過ちなのです。
 彼にこの歌を聞かせましょう。
勇敢な船長がいました/船員たちは
 イングランドの自由人の勇敢な息子、
大胆で誠実な船乗りで、
 勇敢な乗組員たちでした。
しかし彼らは船長の圧制を憎んでいました/
 彼は厳格で、軽率でした。
それゆえ、あらゆる些細な違反のたびに
 部下に鞭打ち刑を行なったのです。
日々、船長の気性は
 より厳しく、より残酷になっていくようでした。
くすぶった石炭のような秘められた怒りが
 一人一人の血の中に燃えていました。
しかし彼は栄光を望み、
 どこに行ったとしても
自分の船の名前を
 偉大なものにしたいと思っていました。
こうして彼らはヤシの丘の下、
 遠い南の海を航海して
岬や島々、
 数多くの港を通り過ぎました。
ある日、彼らが航海していると
 広大な大海原の向こう、
北の方角に、帆を広げた
 フランス船が見えました。
そのとき船長は顔色を変え、
 喜びの声を上げました。
しかし、船員たちの目には
 曇った喜びが灯りました。
「追え」と彼は命じ/船は前進しました、
 風が吹いていました/
船は堂々と、軽やかに、北に進んで、
 敵に近づきました。
そのとき船員たちは憎むべき船長を見ました。
 待ち望んでいたときが来たのです。
黙って腕を組んだまま、彼らは動きませんでした—
 一発の砲弾も放ちませんでした。
そして彼らの破滅を告げる
 敵の雷鳴を聞いたのです/
大気は引き裂かれ、
 凄まじい轟音が響き渡りました。
マストは折れ、甲板は壊れ、
 弾丸は雨のように降り注ぎ/
マストと甲板の上に船員たちの血と脳が
 飛び散りました。
マストは折れ/甲板は壊れ/
 すべての母親の息子たちは—
言葉もなく—それぞれ自分の大砲のそばに—
 崩れ落ちました。
甲板に横たわる彼らは
 険しい顔をしていました。
血まみれで、死に瀕した彼らは
 微笑んでいました。
船長が自分の名を上げるために
 頼りにしていた者たちが
静かな抵抗の微笑みとともに
 彼を恥辱に売り渡したのです。
屈辱と怒りに混乱して、
 彼は青くなり、そして赤くなりました、
そして彼自身も致命傷を負って
 死体の上に倒れました。
悲惨な過ち!恐るべき虐殺!
 それから何年も経ちました/
水の下に、乗組員と船長は
 並んで眠っています。
そこでは朽ちてゆく彼らの上で
 大洋の日光が揺れています、
そして一羽の海鳥が
 羽ばたき一つで通り過ぎます。

 

 

2025.10.8
https://www.telelib.com/authors/T/TennysonAlfred/verse/englishidyls/captain.html