Isabel イザベル

 

Isabel イザベル

 

I.
伏せられもせず、過度に輝きもせず、しかし
 その静かな魂の透明な聖堂の中で
 清らかなウェスタの思惟に守られた
  澄んだ、熱を帯びない、消えることのない
貞節の炎が明るく灯った瞳/聖母のように、
その頭の両側に
大きく広げられない髪/
 黄金の慈愛の
 夏の静けさが永遠に宿る甘美な唇、
それらはあなたの揺るぎない心の影だった、
  尊敬すべきイザベル、
女性の堅忍の堂々たる花、完璧な妻、
  清らかな謙譲の極みであって、頂点。

II.
明晰で研ぎ澄まされた知性によって、
 過失と罪を見分ける
  直観的な判断力/自制の賢明さ/
  その心の蒼白い板に
 黄金の文字で刻まれた結婚の法/
今なお燃え上がって、
その法を読むための光を与える愛/少しの力もない
お世辞、しかし苦悩の時には
  繊細なペースで流れ出し、不思議に
心と脳に直接響いて、極度の優しさで
  疑い深い傲慢の外郭を陥落させてしまう
最も巧みな助言/
耐え、従う勇気/
噂話と支配への嫌悪、
穏やかな生涯によって栄冠を得るイザベル、
結婚の女王、最も完璧な妻。

III.
まろやかな冬の月明かり/
濁った川とともに流れ
 ともに進んでいく中で、
  より速い動きとより澄んだ光で、
  強情な兄弟の悩みの渦を吸収していく澄んだ川/
  もしそれがなかったなら
  鈴のような花の房と、互いの上にもたれ合って
  芳香を放っている豊かな果実の房をつけたまま、
 完全に倒れてしまっていたであろう幹を
  覆って支え、支えられる寄生植物―
  それは神の予兆:―この世において他の誰も、
(彼女の最も美しい姿はすべて神の御業、
偉大な慈愛の神の御業に違いないとはいえ)
これほどまでに完成された、鍛え抜かれた清らかさを持ってはいない。

 

 

*テニスンの母エリザベス(1780-1865)について書かれた詩です。牧師の娘で、牧師だったテニスンの父と結婚し、12人の子供の母親になりました。しかし夫は精神疾患で酒と麻薬に溺れ、酷い家庭内暴力を振るっていたそうです。テニスンはそんな母の苦労を見て育ちました。父はテニスンが22歳の時に死去しました。
2025.10.21
https://www.telelib.com/authors/T/TennysonAlfred/verse/juvenilia/isabel.html