from The Princess: Come down, O Maid 「王女」より:下りて来い、乙女よ

 

from The Princess: Come down, O Maid 「王女」より:下りて来い、乙女よ

 

  下りて来い、乙女よ、
その高い山から:
高くて(羊飼いは歌った)高くて寒い、
輝く丘に何の楽しみがあるのか。
もう天国に近づくのはやめ、
枯れた松に日差しを滑らせるのもやめ、
きらめく尖峰に星を座らせるのもやめて/
そして下りて来い、愛は谷にいるのだから、
下りて来い、愛は谷にいるのだから、下りて来て
そして見つけるのだ/幸福な敷居のそばにいる、
あるいはトウモロコシ畑で人々と手を取り合っている、
あるいは大桶から噴き出す紫に赤く染まっている、
あるいはブドウ畑のキツネのような、愛を/それは
死と朝とともに銀色の峰の上を歩くことを好まず、
白い峡谷で君の罠にかかることもなく、
急峻な岩の裂け目に詰め込まれた雪の斜面が
奔流になって暗い扉からあふれ出した
氷の溜まりに倒れているところを見つかることもない:
だから、ついて来い/それを見つけに谷に下りる君を
踊る雪崩に送り届けさせよ/頭の瘦せた
野性の鷲たちには鳴かせておけ/巨大な絶壁には傾かせ、
千の水煙の花輪を降り注がせておけ、
それらは空中に浮かんでは、空しい希望のように消えてゆく:
君をそのように空しくするな/だから下りて来い/谷中が
君を待っているのだから/炉辺には
君のために青い煙が立ち上る/子供たちの声、そして
君の羊飼いである私の笛、そしてあらゆる音は甘い、
君の声はもっと甘い、しかしあらゆる音は甘い/
芝生を急いで下る無数の小川、
無数の年を経たニレの木でうなるハト、
そして無数のミツバチのざわめきの音は。

 

 

*スイスのグリンデルワルト滞在中に書かれたものです。ユングフラウという山が有名です。
202511.18
https://www.poetryfoundation.org/poems/45378/the-princess-come-down-o-maid