A Farewell 別れ

 

A Farewell 別れ

 

冷たい小川よ、海へと流れ下って、
 お前が捧げる波を送り届けよ:
もはやお前のほとりに、私は足跡を残さないだろう、
 とこしえに、とこしえに。

流れよ、静かに流れよ、芝生と牧草地のほとりを、
 小川として、やがて川となって:
お前のほとりのどこにも、私は足跡を残さないだろう、
 とこしえに、とこしえに。

しかしここでお前のハンノキはため息をつくだろう、
 そしてお前のヤマナラシは震えるだろう/
そしてここお前のほとりで、ミツバチは羽音を立てるだろう、
 とこしえに、とこしえに。

お前の上に千の日が差し、
 千の月が揺らめくだろう/
しかしお前のほとりに、私は足跡を残さないだろう、
 とこしえに、とこしえに。

 

 

2025.12.2
https://www.telelib.com/authors/T/TennysonAlfred/verse/englishidyls/farewell.html

The Ballad of Orian オリアナのバラッド

 

The Ballad of Orian オリアナのバラッド

 

私の心は悲しみにやつれている、
   オリアナ。
私に安らぎはない、
   オリアナ。
こげ茶色の長い高原に雪がうねを立て、
北国のつむじ風が大きな音で吹き荒れる時、
   オリアナ、
私は一人、あちらこちらとさまよう、
   オリアナ。

闇に光が差す前、
   オリアナ、
真夜中に雄鶏が鳴いていた、
   オリアナ/
風は吹き、水は流れ、
我々は戦場に向かう馬の音を聞いていた、
   オリアナ、
空ろな角笛が鳴り響いていた、
   オリアナ。

夜のように暗いイチイの森で、
   オリアナ、
私は戦いに赴く前に、
   オリアナ、
至福の涙に目が見えなくなりながら、
星の光と月の光の下で、
   オリアナ、
私はあなたと結婚の約束をした、
   オリアナ。

彼女は城壁の上に立っていた、
   オリアナ/
彼女は軍勢の中の私の兜飾りを見ていた、
   オリアナ/
彼女は私が戦うのを見、私の叫びを聞いた、
その時、背の高い敵が前に進み出て、
   オリアナ、
私と城壁の間に立った、
   オリアナ。

その苦い矢は外れた、
   オリアナ:
その誤ちの、誤ちの矢は外れた、
   オリアナ/
その忌まわしい矢は的をかすめて外れ、
そしてあなたの心臓、私の愛しい人、私の花嫁を貫いた、
   オリアナ!
あなたの心臓、私の命、私の愛しい人、私の花嫁を、
   オリアナ!

ああ、戦場は狭く、狭かった、
   オリアナ!
角笛の音は大きく、大きかった、
   オリアナ。
ああ、致命傷は次々と与えられ、
戦場で戦いは激しさを増した、
   オリアナ/
しかし私は顔を伏せて倒れていた、
   オリアナ。

倒れた私を敵が突き殺してくれたら良かった、
   オリアナ!
どうして私が立ち上がって、そこを去ることができただろうか、
   オリアナ?
どうして私が顔を上げることができただろうか?
倒れた私を敵が突き殺してくれたら良かった、
   オリアナ。
敵が私を泥の中で踏みにじってくれたら良かった、
   オリアナ。

ああ、張り裂けそうで張り裂けない心よ、
   オリアナ!
ああ、青白い、青白い、甘美で柔和な顔よ、
   オリアナ!
あなたは微笑むけれども、話さない、
そして私の頬を涙が流れ落ちる、
   オリアナ。
あなたが望むものはなにか?あなたが求めるのは誰か?
   オリアナ?

私は大声で叫ぶ/誰もその声を聞きはしない、
   オリアナ。
あなたは私と空の間にいる、
   オリアナ。
血の涙が心から目へと
こみ上げてくるのを感じる、
   オリアナ。
あなたの心臓には私の矢が刺さっている、
   オリアナ。

ああ、呪われた手よ!ああ、呪われた一矢よ!
   オリアナ!
ああ、静かに眠っているあなたは幸せだ、
   オリアナ!
私の深い悲しみの横を
一晩中、静けさが流れていくようだ、
   オリアナ。
つらい、つらい道を私は歩いてゆく、
   オリアナ!

北国の風が海に吹き下ろす時、
   オリアナ、
私は歩くが、あなたのことを考える勇気がない、
   オリアナ。
あなたは緑の森の木の下に眠っている、
私は死んであなたの元に行く勇気がない、
   オリアナ。
私は海の咆哮を聞いている、
   オリアナ。

 

 

2025.12.2
https://www.telelib.com/authors/T/TennysonAlfred/verse/juvenilia/oriana.html

The Grandmother おばあちゃん

 

The Grandmother おばあちゃん

 

I.
じゃあ私の長男、ウィリーが死んだって言うの、可愛いアン?
赤ら顔で色白、足も丈夫で、男らしかったあの子が。
それでウィリーの奥さんが手紙を書いてきたって:あの女は決して賢すぎることはなかった、
決してウィリーにふさわしい奥さんじゃなかった:でも、あの子は私の忠告を聞かなかった。

II.
だってね、アニー、あの女の父親は節約するような人ではなかったの、
やりくりする頭がなくて、酒で身を持ち崩したの。
そりゃ可愛かったわ、とっても可愛かった!でも私は本当は反対だった。
ええ!—でもあの子は聞く耳を持たなかった—それでウィリーは死んだって言うのね。

III.
ウィリー、私の愛しい子、私の長男、抜群だったわ/
誰もあの子を投げ飛ばせなかった:だってウィリーは岩みたいに立ってたんだから。
「生後一週間の赤ん坊にしては立派な足だ!」とお医者さんは言って/その年、
周りの二十の教区にあの子みたいな子供はいなかったと請け合ったわ。

IV.
手も足も強かったけど、舌は重かった!
私が先に逝くべきだった:あの子がこんなに若くして逝くとはね。
あの子のことを泣けないわ、アニー:私ももう長くない/
あの子とは離れて住んでいたのだから、もうすぐ会えると思ってしまうの。

V.
なぜ私を見るの、アニー?私が冷たくて酷いと思ってるの?
でも私の子供たちは皆、私より先に逝ってしまった、私はこんなにも年寄りだから:
ウィリーのためにも泣けないし、他の子たちのためにも泣けない/
でもあなたの年齢の頃だったら、アニー、私も誰よりも泣けたでしょうね。

VI.
だってね、あなたのお父さんと喧嘩したのを覚えているわ、そう、
すべて誹謗中傷のせいで、私はものすごく泣いたものよ。
違った、喧嘩したのはあなたのおじいちゃんだった、アニー:あれはこの世の地獄だったわ、
七十年も前のこと、そう、七十年も前のことよ。

VII.
というのも、私のいとこのジェニーが来ていて、私はよく知ってたのよ、
ジェニーが昔、過ちを犯したことを:私は知ってたけど、言わなかった。
なのにあの女がやって来て、私を中傷するなんて、あの卑劣なちっぽけな嘘つきが!
でも舌は火なのよ、そう、知っての通り、舌は火なのよ。

VIII.
牧師様はその週、それをテーマにお説教して、同じことをおっしゃったわ、
真実を半分含んでいる嘘は、いつも一番悪い嘘だって、
完全な嘘とは、正面切って戦うことができるけれど、
真実が少し含まれている嘘と戦うのはもっと難しいんだって。

IX.
そしてウィリーは一週間と一日、農場に来ていなかった/
五月の中頃だっていうのに、なにもかもが半分死んでるみたいだったわ。
私はジェニーの過去を知っているのに、そのジェニーが私を中傷するなんて!
でも他人を汚しても、アニー、自分がきれいになることは決してないわ。

X.
そして私はほとんど目が見えなくなるくらいに泣いて、ある日の夜遅く
庭の高い所に登って、門がある道のそばに立ってたの。
干し草を燃やしたような月が谷の上に昇って、
近くの茂みではナイチンゲールがチッチッチッとさえずってた。

XI.
突然、あの人は立ち止まった:農場の門のそばを通り過ぎたの、
ウィリーは—私に気づいてなかった—そして腕にはジェニーがぶら下がってた。
私は道に飛び出して、話しかけたの、なんて言ったかはほとんど覚えてないけど/
ああ、歳をとると頭が回らないわね—本当に嫌だわ。

XII.
ウィリーは男らしく立っていて、思っていることは顔に出てたわ/
蛇のようなジェニーは、あざけるように私を会釈して行ってしまった。
そして私は言った、「別れましょう:百年経ったらどうせ何もかも同じことよ、
もし私を信じていないのなら、あなたは私を全く愛していないのよ。」

XIII.
あの人は振り返ったわ、そして私はその目が優しい月の光の中で涙で濡れていることに気がついた:
「愛しい人、僕は君を信じている、そして、とても愛している。
ジェーンが君を良く言おうが悪く言おうと、僕は少しも気にしない/
すぐに僕と結婚してくれ:僕らはまだ二人で幸せになれるだろう。」

XIV.
「あなたと結婚するですって、ウィリー!」と私は言った、「でも私も、言わなくちゃいけないことがあるわ。
あなたが噂話を聞いて、嫉妬深く、頑固に、意地悪になるのが怖いの。」
でもあの人は振り返って私を抱きしめて、答えたわ、「大丈夫、愛しい人、大丈夫だよ/」
七十年も前のこと、そう、七十年も前のことよ。

XV.
こうしてウィリーと私は結婚したの:私はライラック色のガウンを着たわ/
そして鐘つきは心ゆくまで鐘を鳴らし、あの人は鐘つきに一クラウンあげたわ。
でも、私が最初に産んだ子は、生まれる前に死んでいた、
影と光が人生なのよ、そう、花と棘よ。

XVI.
あれは、初めて死ぬことについて考えた時だったわ。
目の前に、一度も息をしなかった愛らしい小さな体が横たわっていた。
私は泣いたことがなかった、そう、奥さんになってから一度だって/
でもその日は子供のように泣いたわ、赤ちゃんは生きるために闘ったのだから。

XVII.
怒っているか苦しんでいるみたいに、その愛らしい小さな顔はしかめっ面をしてたわ:
私は動かない小さな体を見た—あの子の苦しみはすべて無駄になった。
ウィリーのためには泣けない、あの子にはまた別の朝に会えるでしょう:
でも生まれる前に死んだ子供のために、私は子供のように泣いたわ。

XVIII.
でもあの人が私を励ましてくれたの、私の良い夫、あの人は私に滅多にノーと言わなかった:
男らしくて親切だった/男らしくて、自分の生き方を持っていたの:
あの人は—決して嫉妬なんかしなかった:私たちは何年も幸せに暮らしたわ/
そしてあの人が亡くなった時、私は泣けなかった—私のその時もとても近いように感じられたから。

XIX.
でも、あの時、私も死ぬことが神様の御心だったならと願ったわ:
私は少し疲れ始めていて、あの人の隣で眠りたかった。
そしてそれは十年前、いいえもっと前、もし私が忘れていないなら:
でも子供たちは、アニー、みんなまだ私の周りにいるのよ。

XX.
床をパタパタ走り回っている、二歳で私の元から旅立った私のアニー、
パタパタとあの子は走る、私の小さなアニー、あなたに似ていたアニー:
床をパタパタ走り回って、気の向くままに行ったり来たりするの、
そしてハリーは五エーカーの畑にいて、チャーリーは丘を耕している。

XXI.
そしてハリーとチャーリー、あの子たちの声も聞こえるの—鋤を引く馬たちに歌いかけているわ:
あの子たちはよく楽しい夢みたいにドアのところに来るの。
来ては私の椅子のそばに座って、私のベッドの周りを漂ってるわ—
あの子たちが生きているのか死んでいるのか、私にはいつもはっきりとは分からない。

XXII.
それでも私は真実を知っている、その誰も生きてはいないって/
ハリーは六十で逝き、あなたの父親は六十五で逝った:
そしてウィリー、私の長男は七十近くで逝った/
私はあの子たち全員を赤ん坊の頃から知っていて、そして今、みんな年老いた男たちになったわ。

XXIII.
私の今は平和な時、悲しんだりすることは滅多にない/
私は夕暮れ時、父の農場で家に座っていることの方が多い:
そして近所の人たちが来て笑ったり世間話をしたりして、私もする/
ずっと昔に過ぎ去ったことを笑っている自分に気がつくことがよくあるわ。

XXIV.
確かに牧師様は、私たちの罪は私たちを悲しませると仰るわね:
でも私の今は平和な時、そして恵みがある/
そして人生が終わるとき、私たちみんなを裁くのは人ではなく神様なのだから/
そしてこの本には、そう、平和のメッセージがあるわ。

XXV.
そして老後は平和な時、苦しみがなければね、
そして私の人生は幸せだった/でももう一度生きたいとは思わない。
私は少し疲れてるみたい、それだけ、そして休みたいと思ってる/
ただあなたの年齢の頃なら、アニー、私も誰よりも泣けたでしょう。

XXVI.
それでウィリーは逝ってしまった、そう、私の長男、私の自慢/
でもウィリーのためにどうやって泣けるかしら、あの子はほんの数時間—
ほんの一分だけ、私の息子は、この部屋から隣の部屋に行っただけ/
私もすぐに逝くでしょう。悩む時間なんてあるかしら?

XXVII.
それでウィリーの奥さんが手紙を書いてきたのね、あの女は決して賢すぎることはなかった。
眼鏡を持ってきてちょうだい、アニー:ありがたいわね、まだ目が見える。
私が逝ってしまえば、あなたに残してあげられるものはほんの少ししかないわ。
でも今はこの年寄りと一緒にいてちょうだい:あなたも長くはいられないでしょうから。

 

 

2025.12.1
・1クラウンは5シリングでした。
https://www.telelib.com/authors/T/TennysonAlfred/verse/enocharden/grandmother.html

| カテゴリー : テニスン | 投稿者 : 上田エリヤ

To E. Fitzgerald E・フィッツジェラルド殿 啓上 

 

To E. Fitzgerald E・フィッツジェラルド殿 啓上

 

懐かしいフィッツ、かつて私がしばらく世話になった
 君の田舎の屋敷から、
君はめぐりめぐる変化の球体をちらりと見て、
 そして優しい笑顔でそれに挨拶する/
君の庭の木陰に
 座っている君を私は見る、
そして鳩は君の周りを飛び交い、
 肩、手、膝に止まり、
あるいは君の頭にバラ色の足を置く、
 まるでペテロの祈りのときに降りてきた
布の中でいっぱいに動いていたあらゆるものを
 君が食べないことを知っているかのように/
君はミルクと挽いた粉と草で生きている/
 そしてかつて十週間の長きにわらって
私は君のピタゴラスの食卓を試した、
 そして最初は体が空気のように軽く
人間を越えて漂う(シェイクスピアが言うところの)
 「空に昇ったもの」になったように感じたが、
大地が冬の闇に覆われ、
 空全体が霜に輝いていたある夜、
寒さが身に沁みて、不完全な精神的な高みから墜落し、
 再び肉を味わった、
すると半ば眠っていたような私に
 血が失っていたあの健全な熱が戻ってきた、
そして私に、その上に大きく枝を広げた
 エシュコルの巨大な蔓と
ブドウが待っている
 氷の岬と氷河を登らせた/外の
寒さ、そして私の中の暖かさが働いて
 夢を育んだからだ/しかし四旬節の食事が
悔い改めを育むなどとは誰も思わないだろう、
 あれほど優れた英語版が他にない、
君の素晴らしく出来の良い
 黄金の東洋の詩を読んだ者ならば/
それを放った
 太陽に等しい惑星、その大いなる不信心者である
君のオマル/そして君のオマルに
 現代の最も優れた文筆家たちは、
そしておそらく他の全てにも勝る二人の古い友達の
 地上ではもう聞けない二つの声も
惜しみない喝采を送った/
 しかし古い友達である私たちはまだ生きている、
そして私は七十四歳になろうとしており、
 君は七十五歳になった、
だから私は君におめでとうと
 言おう/私が忘れ去っていた本を
読みふけっていた息子はその中に
 一片の随分古い日付の
黄ばんだ書き付けを見つけた、そして
 これを受け取ったら、
私のフィッツ、君は喜んでくれると思う、
 それ自体に価値はなくとも、それが恵み深い時、
君が私の詩にいくらかの価値を見出し、
 そして私が君の称賛に大きな喜びを感じた、
若かりしロンドンの日々を。
 思い出させてくれるだろうから。

 

 

2025.11.30
・ケンブリッジ大学時代から友人だったエドワード・フィッツジェラルド(1809-1883)への手紙です。彼は大変裕福な家庭に生まれ、イングランド東部サフォーク州の田舎で静かに暮らしていました。
・めぐりめぐる変化の球体と言うのは地球のことです。
・フィッツジェラルドはベジタリアンでした。ペテロが祈っているときに降りてきた布の中にはユダヤ教で食べてはならないとされている生き物が入っていました。使徒行伝10章11節-16節。
・ピタゴラスも菜食主義者でした。
・エシュコルのブドウとは、モーゼの偵察隊が持ち帰ったカナンの地の豊穣の証拠です。
・四旬節とは復活祭前の四十日間で、質素な食事をする習慣があります。
・フィッツジェラルドはペルシャの学者・詩人ウマル・ハイヤーム(1048-1131)の四行詩集「ルバイヤート」の英訳で有名です。その内容は現世的で快楽主義的です。チャーチルは処女作「マラカンド野戦軍の物語」の中で二篇を引用しています。
・「それを放った(cast)太陽に等しい惑星」当時、惑星は太陽から飛び出したものと考えられていたのかもしれません。
・二人の旧友とは有名なアーサー・ヘンリー・ハラム(1811-1833)と植民地行政官ヘンリー・ラシントン(1812-1855)のことと思われます。全員が同時期にケンブリッジ大学に在籍していました。フィッツジェラルドの「ルバイヤート」が世に出たのは彼らの死後のことです。
・テニスンは1833年の詩集を酷評され、その後しばらく作品を発表しませんでした。1842年の詩集は大成功を収めたので、テニスンがフィッツジェラルドの称賛を喜んだのはこの時期のことと思われます。
https://www.telelib.com/authors/T/TennysonAlfred/verse/tiresias/efitzgerald.html

The Daisy ヒナギク

 

The Daisy ヒナギク

エディンバラにて

 

ああ、愛する人よ、椰子の木と
南の松の木の地で/椰子の木、オリーブのオレンジの花、
 アロエ、トウモロコシとブドウの地で、
君と私はなんという時間を過ごしたことだろう。

テュルビーの山道の廃墟はいかに
ローマの力を示していたことだろう/
 その下で日なたぼっこをする小さなモナコ市が
いかに、宝石のように、輝いていたことだろう。

いかに豊かにブドウ畑の奔流が
岩だらけの谷を駆け下って、
 太陽と、夏の大波がうねる
陽光きらめく水に出会ったことだろう。

砂浜のそこかしこに
乳白色の釣り鐘のようなアマリリスが咲く/
 湾のそばには、孔雀の首の色の
なんと細い鐘楼が建っていたことだろう。

いかに、若きコロンブスが、今も存在する
故郷の森をさまよっているように思えたことだろう/
 今や、蛇腹のような山の高みから見下ろし、
そして今や、紫の入り江を出て、

今や静かに海辺を速足で行き/
ついにコゴレートの
 狭く、薄暗い通りで私は馬車を停め、
そして乾杯した、彼のために乾杯したのだ。

何が最も私たちを喜ばせたのかは、分からなかった、
ご自慢の手入れされた椰子の木ではなかった/
 それは遠くの景色、幸せな小さな村、
海岸の朽ちた城だったのか、

あるいは塔、あるいはオリーブの緑の中に現れる
高い丘の上の修道院/
 あるいは海に囲まれたオリーブの葉裏の色の岬/
あるいは砂利に覆われた静かな急流の川床を、

キョウチクトウが赤く染める
熱い峡谷のバラ色の開花だったのか/
 それを渡りながら、しばしば私たちは
はるかな山の頂きの氷の輝きを見た。

私たちはそのホールを愛し、白く冷たかったけれども、
あの壁龕に設置された高貴な彫像の数々、
 君主のような人々の畏怖すべき君主たち、
古の重々しく、厳格なジェノヴァの人々を愛した。

フィレンツェでも、私たちはあの長い画廊で/
新緑のカッシーネ公園のドライブや
 ボーボリ庭園の木陰の散歩で
なんという黄金の時間を過ごしたことだろうか。

陽光きらめく甘美な塔やドゥオーモや宮殿は、
明るい小さな絵のように、それぞれが完璧だった、
 糸杉の並木道の都市が
私たちの足元で、いかに輝いていたことだろうか。

しかしロンバルディア平原を通った時の、
雨がどんなに厄介だったことだろう/
 レッジョの雨、パルマの雨/
ローディ、雨、ピアチェンツァ、雨。

そして厳かで(日差しがないことを)悲しんでいるように見えた
ロンバルディアの壮大な建築物/
 獅子を戴いたポーチの柱、
そして薄暗い、古い、列柱のある側廊。

ああ、ミラノ、ああ、歌う聖歌隊、
燃える炎のような巨大なステンドグラス、
 その高さ、その広がり、その暗闇、その栄光!
大理石の山、百の尖塔よ!

夜明けに私は屋根に登った/
目の前でアルプスが朝日を浴びていた。
 沈黙の像、そして像を持つ尖塔の間に
それらと同じく私は無言で立っていた。

千の繊細な影を持つ谷と
金色の空気の中で雪に覆われた谷間を抱えて
 そびえ立つモンテローザが
いかにほのかに赤らんで、いかに幻想的に美しかったことだろうか。

にわか雨と嵐と強風が湖の限界を超えて荒れ狂い、
すべてが水浸しになっていたコモに
 私たちがどのようにして、ようやく到着したか/
そして曇り空の下、

どのようにコモを去ったかを思い出そう、
テオドリンダ女王の城下の
 あの美しい港まで、湖水三角をよろよろと
進んで行った半日の間ずっと、私の頭の中では、

ウェルギリウスの豊かな農耕詩の
「ラリ・マクスメ」の調べが、
 バラードのリフレインのように響き続けていた、
あの港で私たちは眠った/

あるいはほとんど眠れずに、起きたまま
月明かりの中で揺れる糸杉を、
 テラスの上から月明かりが照らす
湖上の背の高い一本のリュウゼツランを見ていた。

他に何があっただろう?私たちは最後の別れを告げ、
そして雪のシュプリューゲンを馬に引かれて上がって行った、
 しかし峠の一番上に着く前に
私はヒナギクを摘んで、それを君に渡した。

それはその時、私にイングランドを思い出させ、
そして今、それはイタリアを思い出させる。
 ああ、愛する人よ、私たち二人が海を越えて
夏の国に行くことはもうないだろう/

君が腕に抱いているとても愛しい命は
お金を欲しがって泣いているようだ:
 しかし今夜、この暗い都市で、
病んで疲れて、一人で凍えていたとき、

それは硬く、乾いて、押しつぶされていたけれども、
君が貸してくれた小さな本の
 君がそっと挟んでおいてくれた場所に
この別の空の幼子がいるのを私は見つけた:

そして私は曇ったフォース湾を忘れ、
天地を悲しませる陰鬱さを忘れ、
 辛辣な東風、霧の深い夏、
そして北の灰色の都を忘れた。

おそらく、胸の疼きを鎮めるために、
おそらく、空虚な心を満たすために、
 おそらく、君がまだ私のそばにいると夢想するために、
私の空想は再び南へと飛んだ。

 

 

2025.11.22
・モナコ近郊のテュルビー村にはBC6年のアウグストゥス帝の戦勝記念碑(Tropaeum Alpium)があります。
・コゴレートはジェノヴァに近い、コロンブスの故郷です。
・ジェノヴァ近郊の山間にはアックアサンタという温泉地があります。

・フィレンツェの長い画廊とはウフィツィ美術館に続くヴァザーリの回廊のことです。
・ロンバルディアの壮大な建築物とはミラノ大聖堂のことです。
・ラリ・マクスメは農耕詩でのコモ湖の呼び名です。
・湖水三角とはλ状の形をしたコモ湖の∧部のことです。
・テオドリンダ女王(570-628)はランゴバルド人の女王でした。
・シュプリューゲンはコモ湖からアルプスを越えるときのイタリアとスイスの国境です。
・テニスンと妻エミリーは最初の子を死産した後、1951年にイタリア旅行をしました。1952年には次の子供が生まれています。
・フォース湾はエディンバラの北に面しています。
https://www.telelib.com/authors/T/TennysonAlfred/verse/maud/daisy.html

| カテゴリー : テニスン | 投稿者 : 上田エリヤ

from The Princess: Tears, Idle Tears 「王女」より:涙、かいなき涙

 

from The Princess: Tears, Idle Tears 「王女」より:涙、かいなき涙

 

涙、かいなき涙、その意味するところを私は知らない、
涙は何らかの神聖な絶望の淵から
心にわき上がり、目に集まって来る、
幸せな秋の野原を眺めて、
もはや過ぎ去った日々を思う時に。

   それは冥界の友を運んでくる帆を、
最初に輝かせる光のように鮮やかで、
すべての愛する者たちとともに水平線の向こうに沈んでゆく帆を
赤く染める最後の光のように悲しい/
とても悲しく、とても鮮やかだ、もはや過ぎ去った日々は

   ああ、それはまだ暗い夏の夜明けに、
死にゆく目に窓がゆっくりと四角く輝き始める前に、
死にゆく耳に聞こえてくる目覚めかけた鳥たちの
最初の鳴き声のように、悲しく、奇妙だ/
とても悲しく、とても奇妙だ、もはや過ぎ去った日々は。

   それは死後に思い出されるキスのように愛しく、
望みなき空想によって別人の唇にする
偽りのキスのように甘い/愛のように深く、
初恋のように深く、そしてありとあらゆる後悔で狂おしいほどだ/
ああ、もはや生の中の死だ、もはや過ぎ去った日々は!

 

 

2025.11.19
https://www.poetryfoundation.org/poems/45384/the-princess-tears-idle-tears

from The Princess: Come down, O Maid 「王女」より:下りて来い、乙女よ

 

from The Princess: Come down, O Maid 「王女」より:下りて来い、乙女よ

 

  下りて来い、乙女よ、
その高い山から:
高くて(羊飼いは歌った)高くて寒い、
輝く丘に何の楽しみがあるのか。
もう天国に近づくのはやめ、
枯れた松に日差しを滑らせるのもやめ、
きらめく尖峰に星を座らせるのもやめて/
そして下りて来い、愛は谷にいるのだから、
下りて来い、愛は谷にいるのだから、下りて来て
そして見つけるのだ/幸福な敷居のそばにいる、
あるいはトウモロコシ畑で人々と手を取り合っている、
あるいは大桶から噴き出す紫に赤く染まっている、
あるいはブドウ畑のキツネのような、愛を/それは
死と朝とともに銀色の峰の上を歩くことを好まず、
白い峡谷で君の罠にかかることもなく、
急峻な岩の裂け目に詰め込まれた雪の斜面が
奔流になって暗い扉からあふれ出した
氷の溜まりに倒れているところを見つかることもない:
だから、ついて来い/それを見つけに谷に下りる君を
踊る雪崩に送り届けさせよ/頭の瘦せた
野性の鷲たちには鳴かせておけ/巨大な絶壁には傾かせ、
千の水煙の花輪を降り注がせておけ、
それらは空中に浮かんでは、空しい希望のように消えてゆく:
君をそのように空しくするな/だから下りて来い/谷中が
君を待っているのだから/炉辺には
君のために青い煙が立ち上る/子供たちの声、そして
君の羊飼いである私の笛、そしてあらゆる音は甘い、
君の声はもっと甘い、しかしあらゆる音は甘い/
芝生を急いで下る無数の小川、
無数の年を経たニレの木でうなるハト、
そして無数のミツバチのざわめきの音は。

 

 

*スイスのグリンデルワルト滞在中に書かれたものです。ユングフラウという山が有名です。
202511.18
https://www.poetryfoundation.org/poems/45378/the-princess-come-down-o-maid

St. Agnes’ Eve 聖アグネス祭前夜

 

St. Agnes’ Eve 聖アグネス祭前夜

 

修道院の屋根に厚く積もった
雪が月明かりに輝いている:
私の息は湯気のように天へと昇ってゆく/
私の魂も、まもなくそれに続かんことを!
修道院の塔の影は
雪原に斜めに伸び、
忍び寄る時とともに忍び寄って、
私を主のもとへと導いてくれる:
主よ、わが魂を、凍えるほどに冷たい空のごとく、
あるいは、この私の胸の
今年最初のマツユキソウのごとく、
清らかに、澄ませたまえ。

この汚れて黒ずんだ白い衣を、
あの輝く雪面に/
この青白いろうそくの地上の火を、
あの銀色の月に/
そのようにわが魂を子羊に、
わが心を御前にお示しします/
そのようにこの地上の家にいる私と
私がなりたいものも違っています。
おお、主よ、天を引き裂きたまえ!そして
白く清らかな衣装の、あなたの花嫁である私を
きらめく星にして、あの星たちの間を
鋭く遠く引き上げたまえ。

主は私を黄金の扉へと引き上げて下さり/
閃光たちが行き交い/
すべての天は、その星の床を破裂させ、
その光を下界に散りばめ、
そして、さらに眩しく、燦然と輝かせる!
門が開かれ、遠い内側で
私の罪を清めようと、
天の花婿が待って下さっている。
永遠の安息日、
広く、深い、一つの安息日—
輝く海に差す光―
その花嫁と花婿!

 

 

*キリスト教では信者は神の花嫁になぞらえられます。聖アグネス(291-304)は異教時代のローマ帝国に生まれましたが、「キリストの花嫁になる」ため高官の息子との結婚を拒んで迫害され、殉教しました。聖アグネスの日は1月21日です。
2025.11.17
https://www.poetryfoundation.org/poems/45388/st-agnes-eve

Recollections of the Arabian Night アラビアンナイトの思い出

 

Recollections of the Arabian Night アラビアンナイトの思い出

 

楽しい夜明けのそよ風が
幼な心の絹の帆に気ままに吹きつけた時、
私を載せた時間の潮が
 前へと流れていく時間の潮が逆向きに流れた/
そして数多くのつややかな夏の朝、
私はティグリスを、
バグダッドの精緻な金色の聖堂、
高い壁に囲まれた緑豊かな古い庭園のそばを下って行った/
私は真のムスリムであって、誓いを立てていた、
 それは偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代だった。

夜、私の小舟は、花が低く咲き乱れる
木々をさやめかせながら、
芳しい、きらめく深みを進み、
シトロンの青い影を割った:
水面の上の庭のポーチには
豪奢な扉が大きく開かれていた、
ほの暗いランプに照らされた金色の輝き
そして両側には刺繍のあるソファ:
 実に素晴らしい時だった、
 それは偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代だった。

美しい幹のプラタナスに
守られた出口で、私はしばしば、
ボートの舳先を本流の水が流れ込む
広い運河に向けた、その
月に照らされた芝生の斜面は
ダマシン細工のようで、眠るがごとき水辺に忍び下りる
切り揃えられず、絡まり合った花々は
深い象嵌のようだった。
素晴らしい時、素晴らしい所、
 それは偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代だった。

川からの動きが
滑らかな水面を隆起させ、私の小舟を
満天の星の静けさの中へと運んでいった、
そして私は、甘い香りを閉じ込め、それらが空へ
昇っていくのを枝のドームの天井で
引き止めている、柱のようなヤシの木の下の
より明るい光の中から、
再び、夜の中の夜へと
入っていった―素晴らしい時、
 それは偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代だった。

さらに進んでいくと/澄んだ運河は
澄んだ丸い湖になった。
緑の岸辺の中央の噴水からは、
音楽のような無数のダイヤモンドの小川が
小さな水晶のアーチになって、
銀色の響きとともに
流れ落ちてきて、舳先の下で
火打石が火花を放っているようだった。
素晴らしい時、素晴らしい所、
 それは偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代だった。

岸には、数多くの木陰を縫って
色とりどりの貝殻の小道が
深く張り巡らされていた。両側には
芳しい水辺一帯に整然と並んだ
縦の溝を彫られた花瓶と、青銅の壺の中から
東洋の大きな花々が
いくつかはその深紅の釣り鐘を半ば閉じて
低く落とし、いくつかは円盤とティアラを
広く散りばめて、時を香りで満たしていた、
 偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代を。

遠くの、そしてレモンが
最も密に実をつける果樹園で
ヒヨドリが歌うとその周りから
真夜中の生き生きとした空気は消えていった/
いやヒヨドリではない:世界の闇、喜び、
生、苦悩、死、不滅の愛を所有している
終わりがなく、混ざり合った、
抑えられることのない何物かが
 時を止め、所を超えて、
 偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代を褒め称えていたのだ。

庭の茂みや洞窟は暗く
眠っていた:その上には夏の風に求愛されることもない
荘厳なヤシの木が並んでいた:
突然の輝きが、背後からやってきて
すべての葉を豊かな金緑色に染めた、
そして、その隙間に
素早く流れ込んで
凪いだ湖を光と闇が交差する
ダイヤモンド模様に染めた。美しい時、
 それは偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代だった。

鮮やかな星の象嵌が際立つ、
頭上の紺色の深い天球を
下界の光輝がさらに暗く見せていた:
そして、私は軽やかにボートから飛び降り
銀の錨を下ろしもせずに
その壮観がどこから来たのかを不思議に思いながら
その時と所に魅了されて
岸辺の冷たく柔らかい芝生で
眠りに落ちていった、
 偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代にふさわしく。

そして私は庭園に魅せられた―
楽しみの場所、数多くの丘に、
そして街の静かなざわめきに満ちた
多彩な影を持つ数多くの芝生に、
そして深い茂みから流れ出て、
荘厳な杉、ギョリュウ、
香り高い棘が密集したバラ園
背の高い東洋の灌木、そして時代の象徴が刻まれた
 オベリスクの周りに漂う没薬の芳香に魅せられた、
 それは偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代を称えるものだった。

長い路地の格子状の日よけの下で
目が眩んでいた私は
不意に、カリフの巨大な
パビリオンに出くわした。
彫刻のある杉の扉は開け放たれ、
中にはきらめく床、
金色の手すりのついた
広々とした大理石の階段があった、
 それはその時代の様式、
 そして偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代の様式だった。

八十の窓のすべてに
第五元素が輝いているかのような灯がともり、
ねじれた銀器の百万の小ろうそくから
眩しさが放たれ
虚ろな暗闇のアーチを恥じ入らせ、
そしてバグダッドの最も奥の、月光の下に散らばった
数々のドームの上に流れ出して、まるで何百もの三日月を持つ
夜の屋根が新たに昇って来たようだった、あの驚くべき時、
 あの偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代を祝うために。

そして私は忍び寄って、陶酔しながら
そのペルシャ娘だけを見つめていた、
銀のまぶたの情熱的な瞳、
そして闇の光線のようなまつ毛、
そして、そのバラ色の帯の下まで流れる
芳しい黒檀のような
数多くの暗く甘美な巻き毛に飾られた、
真珠のような額を持つ、安らかな/
時の最も魅力的な女人、
 偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代にふさわしい女人を。

純銀の六本の柱が、
左右に三本ずつ、重い金でできた
豪華な玉座を支えていた、
そこから花輪で飾られ、
幾何学的な花模様が刺繍され、
数多くのヒダを漂わせた金の衣の裾が落ちていた、
その上で彼の深いまなざしは
王者の誇りの歓びに微笑んでいた、
 その時と所の唯一の星である
 彼を、私は見たのだ―偉大なる
  ハールーン・アル・ラシードの黄金時代を。

 

 

2025.11.17
*ハールン・アル・ラシード(763-809)はアッバース朝の第五代カリフで、彼の治世はイスラムの黄金時代の始まりとされています。
https://www.telelib.com/authors/T/TennysonAlfred/verse/juvenilia/arabiannights.html

| カテゴリー : テニスン | 投稿者 : 上田エリヤ

In the Garden at Swainston スウェインストンの庭で

 

In the Garden at Swainston スウェインストンの庭で

 

外ではナイチンゲールがさえずり、
 中からは君を悼む声が聞こえていた:
三人の死んだ男の影が
 私とともに散歩道を歩いていた、
 三人の死んだ男の影、君はそのうちの一人だった。

ナイチンゲールは森で歌っていた:
 主は遠いところにいた:
ナイチンゲールはさえずり、
 一夜限りの情熱を歌っていた/
 しかし、礼儀正しき王子は、今も屋敷の棺の中にいる。

君のように礼儀正しかった
 二人の死んだ男を私は知っていた:
永遠に続くであろう愛で
 二人の死んだ男を私は愛してきた。
 三人の死んだ男を私は愛することになった、君はその最後の一人だ。

 

 

*ワイト島で生まれた軍人、国会議員のジョン・シメオン卿(1815-1870)の死去に際して書かれたものです。スウェインストンはワイト島にある卿の館の名前です。テニスンに愛された死んだ男としてアーサー・ハラム(1811-1833)が有名ですが、もう一人はケンブリッジ大学の同窓生ヘンリー・ラシントン(1812-1855、植民地行政官)と思われます。
2025.11.15
https://www.telelib.com/authors/T/TennysonAlfred/verse/misc/swainston.html